第1回 和解交渉報告(9月1日・東京地裁) 記 清水
裁判所は和解に熱意
9月1日、16時すぎから、東京地方裁判所で和解交渉が行われました。交渉には原告側から、訴訟代理人の井上・君和田両弁護士と、「受給者の会」の安田会長以下の原告団、TBS側から弁護士2名と水野常務以下4名が出席し、中西・蓮井両裁判官が原告・被告双方から交互に聴取する形式で、約1時間半行われました。
□原告側・交渉に臨む基本姿勢を表明し、「申入書」を提出
まず原告側に対する1回目の聴取で、原告・選定当事者の横山安行副会長が「この和解にたいする年金受給者の会の基本的な立場」について次のように発言し、「申入書」を提出しました
<<要旨>>
@ 会員の平均年齢は今年の4月現在68.5歳であり、年金の6割カットが一年半続いている。その実態から、この問題の早期解決を望み、誠意を持って和解にのぞむが、受給者の被る不利益をできる限りなくしたい。
A 会社側が話し合いを進展させるための態度を早急に、具体的に示さない場合は和解での解決の断念も止むを得ない。 引き伸ばしは許されない。
B 今回の紛争は、会社の突然の、一方的な廃止通告と、その後の不誠実な対応によって引き起こされた。会社への信頼が裏切られたことに対する我々の憤りが非常に強いことを、裁判所にはご理解頂きたい。
C この会社の年金廃止通告に始まる、一連の主張、そして行動。これを会社自らが充分に検討して、何らかの形で総括を示すということが、我々が具体的な交渉に入るために大事なことであると考えている。
「説明はするが交渉はしない」という従来の姿勢を改めるということは勿論、真摯な態度で交渉に臨むことを、会社側に裁判長の方からお願いしていただきたいと思っています。
D 提訴になる前にも、何回か会社側と話し合いが行われたが、その話し合いの結果は、不毛な形で終わらざるを得なかった。そのことを踏まえ我々は和解交渉に入るに当たり、文書を用意してきたので、ぜひ会社側に渡していただきたい。
提出した文章は下記の通りです。
和解に臨むに当たっての申し入れ
会社の年金制度廃止通告により、会社を信じて退職金を年金化していた受給者は、老後の生活設計の大幅な変更を余儀なくされ、その後今日に至るまで、経済的・精神的苦痛を受けている。
和解交渉に入るに当たり、われわれは、会社がこのことに思いを致し、「廃止は会社の一存で決められる・説明はするが交渉はしない」という従来の姿勢を変え、紛争の早期解決に向けて、真摯な態度で話し合いに臨むよう申し入れる。
以上
・・・以上時間にして約12分でした。
裁判官の会社側聴取のため、原告側は退席し、引き続き被告・TBS側に対する聴取が行われました。TBS側の出席者は、弁護士2名のほか、水野常務、衣笠人事労政局長、横田コンプライアンス室長、砂金年金事務局長の計6名でした。
<<35分間待たされて再開>>
裁判長: この書面は(異例ではあるが)会社側に示しました。証拠でも示されていることでもあり、「真摯な態度で交渉に臨むように」と言うことを裁判所の意向としても伝えました。今日のところ、被告側からは、具体的な回答はありませんでした。被告の方で具体的な原告が納得するような回答を検討するように言いました。
以前「閉鎖型に戻る」という案が出ましたが、被告側は「閉鎖型に戻ることはできない」と言っています。これは難しいと思います。裁判所も、明確に理解しているわけではないが、仕組み上、保険会社との関係からも、閉鎖型に戻すと言うことは、大変だろうなという風に想像はできますが、絶対出来ないのかどうか説明しろといわれるとできません。原告側には具体的な案がありますか?原告は閉鎖型にこだわりますか。?
原告弁護士:検討はしているが、今日の時点ではまだ具体的になっていません。
裁判長:期日は詰めて入れますので、原告・被告双方とも、具体的な案を検討するということで、進めたいと思います。閉鎖型にこだわられると、話し合いの余地はないかと思います。その場合には、和解の進め方を検討します。
(更に閉鎖型に関するやりとりがあった後)
<<原告側から質問>>文書で申し入れた部分に対しての、会社側の態度ですが、後段部分の「和解交渉に入るに当たり、われわれは、会社がこのことに思いをいたし、『廃止は会社の一存で決められる・説明はするが交渉はしない』と言う従来の姿勢を変えて欲しいと言っています。これが紛争の早期解決に繋がると考えますが、これについて何かありましたか?
裁判長:これについて特にありませんでしたが、裁判所側が「廃止は会社の一存で決められると言うスタートが今回の紛争を招いた原因であろう」ということを、重ねて会社に言っていたので時間が掛かったのです。
原告: それに対して会社は何か言いましたか。
裁判長:特にありません。
以上で聴取は終わり、待機していたTBS 側がふたたび同席して、第1回の和解交渉は終了をむかえました。終了にあたり中西裁判長から、 次回の交渉には、原告・被告とも、なるべく具体的な案を持ってくるよう指示がありました。
また、なるべく早く話を進めたいという裁判所の意向から、
第2回和解調停は、9月19日(火曜日) 11時
と決定しました。
(今回の和解について詳しく報告した会報は、9月7日に発送する予定です)